【公式見逃しドラマ動画】魔王(日本)を1話〜視聴する方法をご紹介！大野智主演作品の再放送・見逃し配信状況も！

成瀬領(大野智)は有能な弁護士でありながら、弱者からは弁護料をとらずに弁護を引き受けるため、”天使の弁護士”と評判の人物。対して芹沢直人(生田斗真)は、渋谷東署に勤務している刑事で検挙率No,１を誇る。しかし悪に対して容赦がなく、たびたび行き過ぎた捜査を行いトラブルを起こしている。11年前、直人は真中英雄(竹内寿)を刺殺したという過去があった。英雄は領の弟。尚人は正当防衛が認められ、罪にはならなかった。そんな直人の元に「雨野真実」という人物から赤い封筒とタロットカードが一枚届く。意味が分からない直人だが、熊田(森下哲夫)が死んでいるという連絡が入る。熊田は政治家である父親の顧問弁護士で、11年前も直人の弁護をしていた。熊田の部屋には、直人と同じタロットカードが！その後、林邦夫(きたろう)という人物が熊田の着信履歴から容疑者として浮かぶが、直人が林のもとに向かおうと捜査本部を出ると、なんと林が付き添いの領と共に自首してきた。その後、現場検証をすることになり林の代理人である領も来ていた。熊田役として直人は、林の証言通りに動くが、それは11年前の事件とそっくりだった。衝撃をうける直人に領は、正当防衛のため林は無罪だと主張。それは熊田が直人を弁護した時と同じ。領は、愛する弟を殺した犯人への復讐に命をかける魔王だった・・・。

はじめはキャッチコピーが魅力的だったために見始めたドラマだったが、なんと言ってもストーリー展開が今までになく面白かった。また視聴者側からは物語のキーとなる11年前の事件の詳細や主人公の成瀬が誰をターゲットにどんな復讐を果たそうとしているのかなど、最初から明らかとなっていない部分も多く、それらが話数を追うごとに分かってくるなどミステリー要素のあるストーリーとしても楽しむことが出来た。加えて、個人的には作品のOP映像がとても美しく心惹かれたところでもある。作品に登場するタロットカードがキャストの頭上から降ってくるシーンはその中でも好きで、まるでキャラクターの全員が善であり同時に悪でもあるというメッセージが含まれているように思われた。

特に注目していたのは、主人公の成瀬と彼と対峙する芹沢である。彼らふたりは互いに相反しあっていて、それでもひとつの事件を介して通じる部分があるところが魅力的だと思う。物語の中で芹沢はかつての罪を悔やみ、歪んだ正義感のある刑事として登場しているが、成瀬もまた芹沢と同じように歪んだ復讐心を抱いているところは、キャラクターとしてとても人間らしく、そしてどこか共感すら出来てしまえると思う。成瀬を演じている大野さんはジャニーズ所属であるのに優しい弁護士と復讐に燃える殺人者というふたつの顔を良く演じられていて、成瀬の心の奥底がしっかりと見えるようだと感じた。またしおりとの絡みにおいては、激しく揺れ動く成瀬の表情が素晴らしかった。

この作品を見終えた時に最初に思ったことは、成瀬からの視点ではなく直人からの目線でこの作品をもう一度見返したいというものでした。成瀬が実行したのは、自分たちが受けた理不尽な扱いを犯人達にそのまま同じ形で味合わせるという復讐です。そのため、計画は細部まで考えこまれておりとてもよくできていました。タロットカードの意味をヒントとして与え、相手に自らの力で自分たちが行った蛮行を思い出させる展開はとても楽しかったです。それだけに、反対の直人の立場になったらどんな想いを持つのだろうかと興味が湧いてきます。犯人に迫れば迫るほど苦く苦しい思いをするのは自分で、最後には事件のすべての原因を自分がつくったことを自ら気づかされる。その徐々に首を絞められていく感覚を感じられたら、この作品を新鮮な気持ちで再び楽しむことができると思うのです。

この作品の注目キャストは、小林涼子さんです。彼女の役どころは、サイコメトリーという特殊能力を持つ少女で、送られてくるタロットから犯人のメッセージを読み取るという物語のキープレイヤーです。失礼ながら、この作品を見るまで彼女のことは全く知りませんでした。しかし、今回の役柄である純真無垢なイメージをそのまま表現できる清潔感と爽やかさを兼ね備えた素晴らしい俳優でした。印象に残っているのは、成瀬が犯人であることに気づき彼の事務所の前で待っているシーンです。なんとかこの事件を止めようと彼女なりの言葉を成瀬に掛けますが届きません。そして、引き留めるために掴んだ手まで振り払われ絶望します。去って行く成瀬の背を見つめる彼女の眼が見開いたままで涙が流れているのを見て、彼女の受けたショックがどれほど大きかったかが伝わってきました。

このドラマでは、子どもの頃に弟を殺された過去を持つ弁護士・成瀬の様子が描かれます。成瀬は、弟を殺害した人物に復讐するため、弁護士として働きながら別人に成り済まして復讐計画を進めます。しかし、弟が殺害された事件を通して出会ったしおりと再会し、恋心を募らせていきます。弟のための復讐を進めるか、しおりとの恋愛で幸せに生きる道を選ぶかで葛藤する成瀬の姿に、胸が苦しくなりました。
次に、成瀬と直人の戦いの行方についてです。成瀬は、弟を殺害し現在は刑事をしている直人に接近していきます。直人は、成瀬の正体には気づいていませんでしたが、成瀬の行動に違和感を持ち、次第に対立していきます。成瀬と直人の戦いがどのような結末を迎えるのか、ハラハラしながら観ていました。

大野さんは、大人気アイドルとして数々の偉業を成し遂げながら、俳優としても主演を中心に多くのドラマや映画に出演し、作品ごとに新たな表現を見せて演じられる魅力があります。この作品では、弟を殺した犯人への復讐に燃える成瀬を、不気味な表情を見せながら演じているので、注目です。
次に、生田斗真さんは、10代の頃から俳優としてドラマや映画で活躍し、コミカルな役柄からシリアスな役柄まで表情豊かに演じられる魅力があります。この作品では、殺人犯としての過去を持ちながら刑事として生きる直人を、複雑な感情表現を見せながら演じているので、注目です。